スポーツ
なぜ新庄に打たれたパームボールを封印した?昭和の怪物投手・大野豊の"七色変化球"
2025年5月3日
「ピッチャーズバイブル」に登場した69歳の伝説
YouTubeチャンネル「フルタの方程式」で放送された「ピッチャーズバイブル」に、広島カープのレジェンド・大野豊投手が待望の初登場を果たしました。
この回では、大野投手の独特のフォームや投球哲学、そして何より69歳とは思えない驚異的な球威が視聴者を魅了しています。
その証拠に、コメント欄には
「大野さんのキャッチボールエグい…」
「大野さんの球、とても70歳近くの球とは思えない…本当すごい」
といった驚きの声が多数寄せられていました。番組では古田敦也氏をはじめ、達川一茂氏や川口和久氏といった往年の名選手たちが大野投手と対談。まさに野球ファンにとっての夢の共演となっています。
唯一無二のフォームの秘密
視聴者が最も反応していたのは、大野投手の独特のフォームについてでした。多くのファンが「大野さんのフォームが大好きで大好きで」と愛情を込めてコメントしています。
彼のフォームの特徴は、左足でしっかりとためを作ることにあります。一般的なピッチャーと異なり、大野投手の場合は手がお尻や腰に入り、その後に軸足を沈め込んでタイミングを合わせてトップを取るという独特の動きをします。
「普段はこうやって投げますよ。だからマウンド上がったらどうしてもこう手が入ってしまうんです」
と語る大野投手。高校時代からこのフォームで投げ続けてきたそうですが、2年目にコーチから修正を指導されました。
その際、左肩のラインを整えて「肩のラインで狙いなさい」とアドバイスを受け、左肩も極力下げないように意識したそうです。
69歳でも衰えぬ驚異の身体能力
番組内で大野投手が示した身体能力の高さは、多くの視聴者を驚かせました。
「あれが69歳のキャッチボール…だと⁈なんだこの弾丸😮」
というコメントが象徴するように、年齢を感じさせない球威は圧巻でした。
特に注目すべきは脚力の高さです。達川氏は
「大野さんの脚力って言ったら、カープの練習の最終巡りぐらいの時に若いやつが入ってきたらついていけないぐらいの」
と評し、「400mトラックで誰もついていけないぐらいの下半身の力がすごい」と絶賛しています。
大野投手自身も「下半身の強化」の重要性を強調し、「一つの元気の証として歩くスピード、歩く早さ」を意識していると語ります。番組では達川氏と大野投手の歩き比べが行われ、その歩くスピードの速さに達川氏は「最初わしのこと嫌いなんかと思った」と冗談を言うほどでした。
七色の変化球と投球哲学
大野投手といえば、その多彩な変化球でも知られています。番組では、ストレート、スライダー、シュート、カーブ、フォーク、パームボール、チェンジアップと、まさに「七色の変化球」について語られました。
特に興味深かったのは、日本ハム現監督の新庄剛志氏とのエピソードです。大野投手はパームボールを新庄氏に甲子園で打たれたことがきっかけに封印したといいます。
「新庄に打たれるんだったらもうやめた」
という言葉に、スタジオは笑いに包まれました。
また投球の本質について「腕で投げるんじゃないぞ、下半身で投げる」という先輩投手からの教えを大切にしてきたことも明かしました。「タイミングや力強さは全て下半身」という哲学は、いまも変わっていません。
レジェンドたちの絆と広島カープの伝統
番組全体を通して感じられたのは、大野投手と達川氏、川口氏ら広島カープ黄金期を支えた選手たちの深い絆でした。
「三人とも大野が大好きなのが分かる」
とのコメントにあるように、達川氏が大野投手の実力を熱く語る様子は非常に印象的でした。
また、カープの伝統である厳しい練習についても語られました。
「練習メニューに"アップ"って書いてない。"トレーニング"て書いて」
と川口氏が語るように、午前中のトレーニングだけで「今日の日が終わった」と思えるほどの厳しさだったといいます。
大野投手は「シーズン中も一切休みはない」「風引いたら罰金」と当時の厳しさを振り返りつつも、「そういうことをやったというのが後々良かった」と語り、その伝統が自身の長いキャリアを支えたことを示唆しました。
広島カープの三本柱として活躍した大野、川口、北別府の名前も多く挙がり、
「北別府・大野・川口 時代のカープファンからしたら、達川さん含め全員神ですわ😭」
「北別府もここに並んでて欲しかったなあ…」
と懐かしむコメントも見られました。
まさに野球ファンにとっての"宝物"のような一時間。「オープニングのキャッチボールでもうビビった」というコメントにあるように、冒頭から終盤まで見どころ満載の神回となりました。
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